モロッコ旅行記Season2<2日目>「マラケシュ」

モロッコ旅行記Season2<2日目>「マラケシュ」


二日目 「マラケシュ」~いざ、魅惑的なラビリンスへ~


絨毯スーク(マラケシュ)




モロッコは暑い国のイメージですが、冬はそれなりに寒いです。

緯度は九州と同じくらいらしい。



昼間は日本より暖かいけど、朝晩は結構冷え込みます。一日で寒暖の差が激しい。



一日目は雨で日が出なかったせいか、夜はとても冷え込みました。

シャワーを浴びても一向に温まらず、しんしんと体が冷えてくる。

でもちゃんとお湯が出るのは助かりました。

(モロッコの特に安宿ではお湯が出ない所もあるそうで。。。)



ぶるぶる震えながらシャワーを浴び、とっとと着替えて布団に入って暖をとりました。



モロッコにはリヤドとかダールと呼ばれる宿が、たくさんありますが、Dar Mirai もそんな宿の一つです。

リヤドとは中庭をぐるりと囲んで家屋があるモロッコの伝統的な建築様式の古い邸宅を改装した宿で、

中庭のない(吹き抜け程度はある)規模の小さい物はダールと呼んだりします。







エントランス兼ロビー。タイルの装飾がモロッコならではです。



日本でも古民家再生とか流行っているけど、

モロッコでもそうやって古い邸宅をきれいに直してお宿やレストランにする、

特に外国人のオーナーが増えているそうです。








二階の廊下。こんなピンクのラグも、モロッコのインテリアにはぴったりはまってしまう。







各部屋はぐるりと吹き抜けを囲んだ形であります。
この下がエントランス兼ロビー。



リヤド(ダール)は普通のホテルに比べてインテリアもセンス良く、モロッコらしい味わいがある一方、

暑さ対策を考えられた建築様式だったりするので、 冬の寒さはあまり考えられていなく、

吹き抜けのロビーではガスヒーターも入れてくれたけど、 これがなかなか温まらない。



モロッコの冬、寒いとは聞いていたけど予想以上の寒さです。



寒い寒いと言いつつも、この頃海外旅行では睡眠導入剤を使う事を覚えた私は、

薬を飲んでいつの間にか眠ってしまいました。

ぐっすり眠れるので、次の日もすっきり。時差ぼけにもならずに済みました。



朝食はホブスというモロッコのフリスビーみたいな形のパンと、

ムスメンというクレープとパンケーキの中間のような薄いパン(?)。

それと、ゆで卵とヨーグルトに、オレンジジュースとコーヒー(or カフェオレ)。

モロッコの朝食の定番スタイルです。







パンは時々クロワッサンだったり、バゲットだったりします。



この日の予定は日頃お世話になっているバイヤーさんに付き添ってもらっての買い付け。

迷路のスーク(市場)はおそらく一人で歩けないので、

早いうちに案内してもらおうとこの日に設定しました。(←大正解)



バイヤーさんは日本でも一度お会いしていますが、メールでちょこちょこやりとりしているせいか、

あまり久しぶり感はなく。。。(笑)



宿からスークまではほぼ一本道。

比較的わかりやすくてよかった。

しかし、狭い道なのにバイク、ロバ車、人がガンガン通行して行く。


リヤカーとロバ車がすれ違えなくなって、後続のバイク数台が詰まってしまって無茶苦茶になっていたり。。。








宿からスークへ向かう道。食料品や日用品を買う人々でごったがえしている。



屋根のあるスークの中心部に入ってくると、迷路はより複雑になります。

通路も場所によっては一人通れる程度の細さ、外も見えないので同じ様な景色、更に同じ様なお店が続き、

私は決して方向音痴ではないのですが、それでもちょっと歩くとどこがどこだかわからなくなります。



とりあえず一つ基本になるルートを覚えようということで、スパイス広場までの道順を教えてもらいました。



「このドアの所を左に行ってー」と確認していると、

「次に通った時はドアが開いて店が開いているかもしれないから、

それだとわからなくなるからこのドラム缶とかを目印にした方がいいですよー。」と教えてもらいました。

うむむ、そんなトラップがあったとは。。。



そしてまっすぐなようでそうでもない道を行き、一回曲がって無事にスパイス広場に辿り着きました。

ふー、ここ、一人で帰れるかな。。。







スパイス広場。ニット帽やカラフルな可愛いかごなどが目を引きます。







スパイス広場の横には絨毯スークの入り口があります。







高い天井の建物の中は全部絨毯屋さんです。



絨毯スークで今回のメインの買付け品のラグを何枚か買いました。

絨毯屋ではまず、床一面に絨毯を敷いていき、いらないものは外していきます。

店員さんが見せるラグを見て、「ワッハ!(OK)」とか「ラ!(NO)」とか言いながら選別していき







お客さん達はどんなのが好きかなぁ?とか思いながら選んでいます。



黄色いラグの色合いと模様が可愛かったので、

結構迷いましたがフリンジがきれいじゃなかったので見送りました。

明後日から絨毯の産地を巡る旅に出る予定だったので、まぁまだいろいろ見れるしーと、

この時は余裕こいていました。まぁ産地での話はまた後ほど。。。



いろいろお店を回った後、ランチをしに眺めの良いテラスのあるカフェに入りました。

スパイス広場が一望でき、遠くには雪をかぶったアトラス山脈も見えます。

ちょうどアザーン(礼拝の呼びかけ)が、あちこちの塔から響いて来て、

「あぁ、モロッコにいるんだなぁ~」と実感。







テラスからのスパイス広場の眺め。







遠くに冠雪のアトラスが見える。



クスクスにはまっている私はさっそくクスクスを注文。

出て来たのはボリューム満点のクスクス。

レーズンの入ったちょっと甘いソースがかかっています。うん、ブニーナ(美味しい)!!







世界最小パスタと言われるクスクス。具材がてんこ盛りすぎてクスクスが見えないね。(苦笑)



バイヤーさんとは商談のようなカタイ話はほとんどせず、なぜかずっと星座占いの話をしていました。(笑)

バイヤーさんは星座の運勢を「あれは学者も認める科学的根拠もあるらしい!」と力説していました。

私は運勢とかはあまり詳しくないのですが、性格とかは絶対に星座によってあると思う!と負けずに力説。

おひつじ座からうお座までの性格を把握しているというと興味津々に12星座分聞いてくれました。



普段こんな話すると気持ち悪がられるのでしないのですが、

興味を持って聞いてくれる人がいると私も話に熱が入ってしまいます。(^ ^;)



そして、その後別の仕事のあるバイヤーさんとはスークでお別れの予定だったのですが、

さっき覚えた道を戻ろうとすると、さっそく覚えの無い二股道が。。

行きに向いていた方向からは一本の道に見えたのですが、

逆から見ると私が出て来た道の脇にもう一本道があったのでした。

行きには見えなかった道が帰りには出現する。これもスークのトラップです。



「これ、どっちだ?」と迷っているとバイヤーさんが「左です。」と教えてくれましたが、

それでちゃんと帰れるか一気に不安になった私は、

右に行くバイヤーさんと大回りになるけど途中まで一緒に帰りました。

(銀行でお金を沢山おろして持っていたのもあり、一人で路頭に迷うのはかなり心配だった。)

逆方向からおさらいしたかったけど、また明日同じ道をチャレンジしてみよう。



わかりやすい所まで一緒に行ってもらって、そこからは一人で帰れそうだったので、そこで別れました。

(それまでの道も「ここさっき通ったのわかります?」と言われて
「え!は!?そうなの!?」という具合でした。。)



ある程度位置関係がわかってくると迷うのも楽しいけど、

全くもってわからないととんでもない所に行ってしまいそうで怖い。



でもそんな迷路の路地こそ面白いものが潜んでいたりするんだけどね。



何かのアジトがありそうな、危ない雰囲気の裏路地の奥に小さな扉があって、

そこを開けると普通に職人が数人でバブーシュを作っていたりします。








”アジト”では職人さんが一生懸命バブーシュを作っていました。



ほんと不思議な所です。