モロッコ旅行記Season2<1日目>「カサブランカ」

モロッコ旅行記Season2<1日目>「カサブランカ」


一日目 「カサブランカ」~モロッコ再訪・そして果敢にミッションに挑む~



Dar Mirai(マラケシュ)




二年前に「最初で最後の旅」と思いながら訪れたモロッコだったのに、再びそのチャンスが巡ってきました。



普段から格安航空券の値段を度々チェックしていたのですが、

2014年末頃に見たところエミレーツ航空ドバイ経由東京-カサブランカ往復が7万円代まで下がり、

ここまで下がるのは珍しいので「これはチャンスかな!?」と、思い切ってチケット購入を決意。



しかもちょうど妹も最近仕事を辞めて時間があったので、今回同行することに。

(スケジュールの都合で行きは私が2日先に発つことになりましたが。)



さぁ、2年ぶりのモロッコ、不安と期待を胸に成田よりTake Off !!



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日本を発って何時間経ったのか。。



2年ぶりにカサブランカ空港に降り立つと、天候は雨!

雨期なので雨の日もあるかなぁと思っていたけど、モロッコで早くも雨の歓迎を受けてしまった。(私は雨女)







「今回は日本人いないかなぁ~?」とイミグレーションでキョロキョロしていると、いました!日本人!!

ついつい心細さから声をかけてしまう私。。



まだ20代半ばくらいの女性で、同じく一人旅とのこと。

モロッコは初めてだそうで、彼女もちょっと不安そう。



でも、彼女は空港までドライバーが迎えに来てくれて、それからフェズに向かうとの事で、

私とは方向も移動手段も違うので、すぐに別々になってしまいました。。



私は二度目のモロッコなのに、なんでそんなに心細かったかと言うと、

今回はマラケシュまでドライバーにはお願いせず、自力で鉄道で向かうというミッションを自分に課したため、

そのプレッシャーから不安になっていました。



「ちゃんと電車乗れるかな…自分。。。」



電車の乗り方、行き方は事前に入念にチェックしていましたが、

それでも知らない土地の言葉もよく通じない国での鉄道移動。不安はつのる。



空港ターミナルから鉄道の駅は地下で直結しているとのことだったので、

乗り場を探すと地下に通じるエスカレーターがあり、その先にはチケット売り場がありました。

めっちゃわかりやすかった!(ほっ)



そこでマラケシュまで一等(指定席)の席を買います。

ちなみに料金は200DH(ディルハム)=2600円くらい。

二等(自由席)でも良いのですが、大きいスーツケースを抱えて席が確保できないとしんどいので、

それほど料金の差もない、一等席を買いました。








ホームをガラガラ歩いていると、ポーターらしき人が近寄って来て、

「チケットを見せなさい」と言うので見せると、一等の車両まで案内してくれました。

そして席までスーツケースも運んでくれました。(チップ払いました)

ホームから電車までのステップが結構高さがあるので、
スーツケースを上げるのが苦労しそうだったのですが、
運んでもらえて良かった。









空港からの電車はわりと空いていました。



しかし、次から次へとミッションは続く。。。

次のミッションは「乗り換え」。



カサブランカ空港からマラケシュまでは直通はなく、カサヴォワジャー駅で乗り換えないといけません。

そのカサヴォワジャー駅が何駅目なのかもよくわからず、

とりあえず空港駅から38分後の駅とだけわかっていたので、

15分後くらいに一つ目の駅に止まった時に、ちょうど通りがかった車掌さんに

「カサヴォワジャー駅は次ですか?」と訪ねたら「そうだ」と言うので、

そこで降りる心構えをしていました。



何が心配ってモロッコの電車は、「次は○○~」というアナウンスもなければ到着時も無言。

しかも駅にも駅名が書いていないという。。。

事前に調べておくか、周りに聞きまくらないと絶対わからないと思う。



そんなこんなで、今度は掃除のおばちゃんに助けられながら無事カサヴォワジャー駅で電車を降りました。

三本のホームがあり、次に乗る電車のホームがわからないので、スーツケースを抱えて階段を下り、

駅員のいるホームで聞くと、隣のホームだと言うので、またスーツケースを持って階段を移動。(ふぅ)









カサボワジャー駅はこの時計台(時間合ってない)が目印です。



マラケシュ行きの電車が来るまで1時間以上待たないといけないのですが、

スーツケース抱えてうろうろするのも大変なので、

1時間くらい時間つぶせるだろうとホームのベンチに座っていました。



カサヴォワジャー駅は各方面へ行く路線の分岐点となる駅のようで、

フェズの方に行く電車などいろんな方向に行く電車が出たり入ったりしていました。









「世界の車窓から」の一コマのよう。



そこでまたひとつ不安が。



一等車の車両が先頭だったり最後尾だったりしているのです。

自分が今いる場所はやや先頭よりだけど、

もし最後尾だったらスーツケースごと走らないといけないかもしれない。

「うーん」と悩んだあげく、隣に座っていた母娘に英語で聞いてみたけど、

英語があまりわからないのか、私の英語がひどいのか、 「?」という感じだったので

「あー、じゃあいいです。。。」みたいな感じで また座っていたら、

母娘の隣のベンチにいた黒くてまるっこい男性が母娘に「どうしたの?」と聞いて、

どうやら私の説明をしたらしく、その男の人が私に「どうしたの?」と話しかけてきました。



「一等車両は先頭か最後尾かどっちか?」と聞くと、「ノープロブレム!」と笑うばかりで、

結局わからず、不安な私は何度もしつこく同じ質問をしたけど「ノープロブレム、ヘルプ ユー」と言うので、

仕方なくその場で待っていました。



結局の所、電車が来てみないとどっちかはわからないようです。。。。









ホームのベンチからの景色。



陽気なまるっこい男性は、いろんなジョークを交えて、

私や母娘やまわりにいたおじさんたちを笑わせています。

「こういう所、日本には絶対ない良さだよな~」と思いつつ、

和気あいあいとしているうちにマラケシュ行きの電車がやってきました。



一等車両は最後尾!!



ぎゃー!と思いつつホームの逆側に走る!!



まるっこい男性も一緒に走ってくれて、

後ろの2両ほどの車体に「1」という数字が書かれているのを確認した後、

「マダム!クラスワン!」と言って車両を指差し、

まるっこい男性は「バイバイ!」と二等車両に向かって行きました。



私は「ありがとう!」とお礼もそこそこにスーツケースを必死で電車に上げ

(今度はポーターがいなかったので)、何とか乗る事ができました。



でも、二等車両に乗りたい人が殺到して時間がかかっていたので、

一等車両はそこまで慌てなくても乗れたかもしれません。



あとはマラケシュまで3時間ほど(長!)乗って行けばもう大丈夫です。



モロッコの電車はイメージする途上国の電車としてはまとも。

一等車の乗客はみんな大人しく乗っていましたが、電話はガンガンしていました。(^ ^;)



サンドイッチやお菓子などのワゴン販売も来たりして、

わりと早い段階で来たのでその時はお腹がすいてなくて「後でいいや」と思っていたけど、

その後終点間際まで戻って来る事はなく、

最後はかなりお腹がすいて「あの時買っておけば…」と後悔しました。



電車は草原をひた走り、リアル「世界の車窓から」。

ほんと、外の景色も車内の様子も、どこを切り取っても「世界の車窓から」。



時々名もない駅(いや、ほんとはあるんだろうけど)に止まり、あとは草原をひた走るの繰り返し。









電車の窓が汚い。。。。



最初は良かったけど、さすがに3時間は後半飽きてしまった。。(日も暮れてしまったし)



「おなかすいたよー。」「もう座り疲れたよー。」とじたばたしたくて仕方なくなって来た頃、

暗闇の中にオレンジ色に輝く街の灯りが見えて来ました。マラケシュです!!

時刻はすでに20時をまわっていました。



マラケシュ駅は終点なので(これも何のアナウンスも無く、みんな淡々と降りて行きます。)、

私もここで降りました。

マラケシュ駅はとてもきれいな駅で、ここでこれからお世話になるお宿、

Dar Miraiのひかるさんに連絡を入れます。



お宿は城壁で囲まれたメディナ(旧市街)の迷路の中にあるので、

メディナへの出入り口のドゥカラ門まで迎えに来てもらうのです。



そしてここから、この日の最終にして最大のミッション!タクシーに乗ります。



たいした距離ではないのですが、荷物もあるし夜間なのでタクシーがベターとのこと。

でも、ぼったくられたり交渉が必要だったり、厄介でもあります。



タクシー乗り場に行くと、早速「こっちこっち!」と呼ばれて「50DH」と言われました。

相場は20DHと聞いていたので、ちょっとごねてみましたが、荷物が大きいのと夜なのと、

疲れたし数百円の差だしで50DHでOKにしました。



事前に地図でドゥカラ門の位置は把握していて、マラケシュ駅からは大通りをまっすぐ行けば着く感じでした。



タクシードライバーが何か言って逆の方向に行ったので最初はUターンするのかな?とか思っていましたが、

何だかくねくねと路地に入って行きます。

そして段々人気の無い道へ。。。。。。



夜だし一人でモロッコでタクシー乗るの初めてだし、途中でものすごく不安になってしまった私は、

思わず「バブ(門) ドゥカラ!バブ ドゥカラ!」と車内で叫んでしまった。



運ちゃんは「●×△#◎%!!」と言っていたけど、

アラビア語がわからず、パニックになりかけの私は日本語で「バブ ドゥカラあっちでしょ!!」と叫ぶ。

運ちゃんは相変わらず「●×△#◎%!!」と何か言っている。



ぎゃーぎゃー騒いでいるうちに、ふと大きな門の前に出て、それがドゥカラ門だとわかり、

やっと落ち着きを取り戻しました。



後で宿の人に聞いたりしたら、運ちゃんの好きなルートとかあるらしく、

大通りだと渋滞しているから、迂回したのかもなーと思いました。

運ちゃん、騒いでごめんよ。。。。



そんなこんなでタクシーを降りたら、すぐにひかるさんの姿を見つける事ができました。



ひかるさんはたまたまテレビで見た番組で紹介していた、マラケシュで新しく始めたお宿、

Dar Mirai(ダール ミライ)のオーナーさん。

もともとHikali Safariというツアー会社をやっていたのですが、

この度マラケシュに拠点を移してお宿も始めたそうです。

テレビの画面から伝わる笑顔が素敵で、今回はここにお世話になろうと決めていました。

また、Hikali Safari の方でも、絨毯の産地ツアーというマニアックなツアーを組んでもらいました。



しかし、ひかるさんの横には女性が一人。

聞けば私と勘違いして話しかけた人が東南アジアの人で、いろいろ話し込んでいたらしい。



バッグからアルバムを出して「これが長男、これが長女」と

私にも子供の写真を見せていろいろ説明してくれる。(疲れてるんだけどなー)



一段落して宿に向かって歩き出すと、日用雑貨のお店で「ここ自分のお店、寄ってくー?」と言うので、

笑顔で断り、宿に向かいました。



ここから宿までは歩いて3分ほどですが、ドゥカラ門からメディナの中心に向かってのびる道は、

マラケシュでも庶民の台所的な活気のある通りです。



すでに夜の9時をまわっていましたが、通りの商店はこうこうと灯りがついて、

がやがやと人々が行き交っています。



お宿はそんな通りにある魚屋さんの脇の「え!ここ入るの!?」と思わず言ってしまうくらい

見落としそうな細道を入ります。



しかも、地図上ではその道を入ってまっすぐ突き当たりくらいがお宿だと思っていたけど、

そこまで単純ではなく、「やっぱりひかるさんに迎えに来てもらって正解だった。」と思いました。












可愛いインテリアのお部屋♪



一日目にして濃い体験が目白押し!

さてさてこの後、どうなることやら。。。。