モロッコのハマム(蒸し風呂)について
モロッコには「ハマム(蒸し風呂)」があちこちにありますが、
ハマムにはローカルハマムという日本の銭湯のような庶民的なものと、
マッサージなどのサービスも受けられるスパ的なものの2種類があります。
今回はハマムとはどんな感じなのかご紹介いたします。
●ローカルハマム
まず、庶民派ハマムから。
※上の写真はマラケシュのハマムです。
私はフェズで一度行っただけですが、
その時はツアーの中にハマム体験が組み込まれていました。
なので、ほとんど言われるがままだったのですが、
宿のスタッフさんがハマムまで連れて行ってくれました。
(フェズの道は複雑すぎて一人では辿り着けない)
ハマムに着くと受付のおばちゃんに貴重品を預けます。
(ちょっと心配ですが、他の人は壁にかかったフックに
バッグや荷物を引っ掛けていたので、それよりは安心かと・・)
基本的に貴重品置き場はないので、
ハマムに持って行かず宿のスーツケースとかに入れて
鍵をかけておいた方が安心かもしれません。
まず脱衣所的な所でパンツ一丁になります。
すると担当のハマムレディが来て、ハマムの中に入ります。
そこのハマムは部屋が二つほどあり、
手前の部屋で待つように指示をされました。
銭湯のような場所なので、
周りでは普通のモロッコ人のご婦人が体を洗ったりしています。
ハマムレディは奥の部屋からバケツにお湯を汲んできて、
私の周りに並べます。
そのバケツのお湯は温度が違うのか、
各々のバケツのお湯を足したりして混ぜながら温度調節をしているようです。
そしてサボンノワールという黒いスライム状の石鹸を塗られしばらく放置、
しばらくするとアカスリのようなものでゴシゴシと洗われます。
途中で床のタイルの上に寝ろと言われました。
「えーー!?ここに!?」と思いましたが郷に行ったら郷に従え、
床に寝ましたよ。(うつ伏せ&仰向け)
でもここでいろいろ吹っ切れました。
この後、細かいことはあまり気にしない人になったかも。苦笑
体を洗った後は「シャンプ」と言われ、持参したシャンプーで頭を洗われます。
すすぎは遠慮なく頭からお湯をぶっかけられます。
あとはコンディショナーをして終了です。
日本じゃ考えられないくらいな扱いではありますが、
それが逆に面白かったです。
ちなみにハマムの中ではパンツは履いたままなので、
必ず換えのパンツは持って行きましょう。
私は持っていくのを忘れて素のままデニムを履いて帰りました・・。
●スパ的ハマム
お次はマッサージなども受けられる高級ハマムです。
価格帯はピンキリですが、比較的行きやすい価格で、
それなりに満足のいく所を2件ご紹介します。
①Les Bans de Marrakech
アグノウ門の近くにあります。
お値段の割にはかなりラグジュアリーな雰囲気を味わえます。
ロッカールームでバスローブに着替えを済ませたら、
順番が来るまでプールサイドに案内されます。
そのプールで遊んでも良いし、長椅子に寝転んでくつろいでもOK。
邸宅を改装した建物なので、
プールサイドで小鳥の声などを聞きながらまったりしていると、
モロッコの貴族にでもなったような気持ちになります。
順番が来るとスタッフが呼びに来て、それぞれのコースの場所に通されます。
私はここではハマムとオイルマッサージのセットと、
バスとオイルマッサージのセットを受けた事があります。
ハマムは個室でやはりハマムレディがつき、
体と頭を洗ってくれます。(ローカルハマムよりは丁寧です)
バスの場合はお湯の入った大きなバスタブのある部屋に通され、
しばらく放っとかれます。
薄暗くてバブタブにはバラの花びらが浮いていたり、
キャンドルが揺らめいて相当素敵な感じですが、
かなり長い時間放置されるので不安になるしのぼせるしで、
ちょっと持て余してしまいました。
しかし、モロッコに行くとお湯に浸かるってなかなかできないので、
やっぱりお風呂は疲れを癒してくれるな〜と思いますね。
ハマムorバスの後はまた休憩タイムがあり、
長椅子に寝転んで待つのですが、ミントティーが出て来たり、
そんな合間の時間も優雅に過ごせます。
そしてオイルマッサージで極楽気分はピークに。
マッサージが終わると天井の高い広間の様な所に通されて、
ちょっとしたお菓子とミントティーが出て来ます。
しばらくぼーっとしててもいいし、贅沢にこの空間を満喫できます。
ハマムメニューはいろいろありますが、
ハマム+オイルマッサージ合計2時間のコースで
15,000円(2024年現在)くらいです。
待ち時間とか入れると2時間以上かかります。
予約などはこちらからできます。↓
「Les Bans de Marrakech」
https://www.lesbainsdemarrakech.com/en/services
②Les Bans de Azahara
バブドゥッカラ通りの途中、モスクのある辺りで
フナ広場方面とスークの裏手方面に分かれる
二股があるのですが、その近くにあります。
ちなみにこのハマムは警備が厳しいのか、
入り口前にガードマン的な人がいます。
「予約してます」とか言えば入れてくれます。
写真についても厳しく、入り口のドア写真を撮っただけでも、
フロントの人に「写真撮りました?」と聞かれ(監視カメラがあるのか?)、
写真は削除する様に言われます。
なので写真は道沿いに出ていた看板だけになります。
先ほどのLes Bans de Marrakechよりは少しカジュアルな感じですが、
それでもラグジュアリー感は味わえます。
段取りもLes Bans de Marrakechと同じ感じで、
最初にハマムで洗ってもらってからマッサージをします。
(ハマムだけや、マッサージだけコースもあり)
ここはハマムの部屋もバラの花びらが散らしてあったり、
キャンドルが飾られていて、雰囲気が良いです。
こちらもハマム後とマッサージの間の休憩タイムがあります。
ミントティーも出してくれますが、
マッサージのスタッフがじっと部屋の入り口辺りで
待っていたりするので、あまりゆっくりはできないです・・。
マッサージは灯りのトーンを落とした部屋で、
スタッフさんとも喋れないので
(お互い英語すらそれほど喋れない)、静かです。
寝ちゃう人続出と思われます。
ここはハマムとマッサージ約2時間コースで10,000円くらいです。
日本だったら倍はしそうなので
チャンスがあったらぜひハマムに行ってみて下さい。
予約などはこちらからできます。↓
Les Bans de Azahara
https://lesbainsdeazahara.net/en/inicio-english/
以上、モロッコのハマム情報でした♨️